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離婚したいと思ったら絶対知っておきたい民法770条を徹底解説!

jessica45 / Pixabay

私は夫の不倫が原因で離婚しました。

自分自身が離婚を進めていくうえで、
知っておいてよかった法律が1つありました。

私は法律の専門家ではありませんので
専門用語も使わず(というか使えない)に、分かりやすい言葉で解説します。

[chat face=”avatar20180507094029.jpg” name=”りぃ” align=”left” border=”green” bg=”none”] 今すぐ離婚するつもりがなくても、
民法770条だけはきっちり覚えていってください!
知っておかないと損することもあります。[/chat]

民法770条の内容

民法770条の内容は以下の通りです。

【民法第770条】
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、
離婚の訴えを提起することができる。

  1. 配偶者に不貞行為があった時
  2. 配偶者から悪意の遺棄があったとき
  3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
  5. その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき

民法770条には法定離婚原因が規定されている

規定されている5つの項目は法律で定められた離婚原因です。
つまり、夫婦間での話し合いで折り合いがつかなかった場合、
裁判で離婚を争える離婚原因というわけです。

*1* 配偶者に不貞行為があった時

不貞行為(ふていこうい)とは?

配偶者以外の異性と肉体関係を持つこと

[chat face=”avatar20180507094029.jpg” name=”りぃ” align=”left” border=”green” bg=”none”] 浮気・不倫と言えばイメージしやすいですね。 [/chat]

ところが、一般に浮気・不倫という表現は意味が広く、
法律用語での不貞と浮気・不倫は若干異なるところもあります。

不貞行為という用語をきっちり抑えるためには下記の記事が参考になります。

不倫の定義には2種類!違いをおさえて有利に離婚

定義を勘違いしていると法定離婚原因とはなりませんので
きっちり定義を抑えておきましょう。

*2* 配偶者から悪意の遺棄があったとき

悪意の遺棄(あくいのいき)とは?

民法第752条の「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」に反している状態のこと。

下記3つに該当する場合が悪意の遺棄である、と言えます。

  1. 同居義務違反
  2. 協力義務違反
  3. 扶助義務違反

前提条件

  1. 正当な理由がないこと
  2. 夫婦の合意がないこと

悪意の遺棄の具体的な例

  • 不倫相手の家に入り浸って帰ってこない
  • 相手に家を居ずらい状況を作る
  • 突然行方不明になる
  • 専業主婦にもかかわらず家事を一切しない
  • 働けるのに働かない
  • 生活費をいれてくれない

1~2か月程度では悪意の遺棄とはみなされないことが多く、
少なくとも10か月程度継続していることが必要です。

*3* 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき

最後に生存が確認されてから3年以上の間、
生死が不明となっており、死亡している危険性の高い失踪であること。
単なる行方不明ではありません。
(警察署が発行する捜索願受理証明書が証拠となる時もあります)

連絡はつかないけれど、生きていることが明らかな場合は該当しません

*4* 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき

重篤な精神疾患に冒されて回復の見込みがなく、
婚姻費用を分担し協力し合うという
夫婦の実態を作っていくことが難しい場合。
専門医による鑑定が必要となる。

統合失調症、認知症

アルコール中毒、薬物中毒

*5* その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき

1~4にはあてはまらないが、これらに匹敵するような
婚姻生活を続けていくことが困難である事態

その他婚姻を継続しがたい重大な事由の具体的な例

  • 性格の不一致
  • 暴力
  • 借金
  • ギャンブル
  • 勤労意欲の欠如
  • 浪費
  • 宗教上の問題
  • 愛情の喪失
  • 性的問題
  • 嫁姑問題
  • 犯罪
  • 重大な病気や障害

上記項目に当てはまるからと言って、法定離婚原因に必ず認められるわけではありません。
(判断材料とされる程度)

すべての法的離婚原因において証拠が必要

裁判では、相手のどのような点が離婚原因に
当てはまるのかを証明する必要があります。

そのためには証拠が必要。

  • 不倫の証拠の取り方については下記リンク記事にまとめておきました。
  • 不倫の定義には2種類!違いをおさえて有利に離婚

    [chat face=”avatar20180507094029.jpg” name=”りぃ” align=”left” border=”green” bg=”none”] 私が集めた証拠はいまいち弱かったので
    強力な証拠を作り上げることにしました。
    その方法についても書いておきました![/chat]
  • 性格の不一致での証拠・記録の作り方について
  • 性格の不一致で離婚する場合はこまめなメモを取を取り
    コツコツ積み上げていくことが大切です。
    下記リンクの記事を参考にして証拠作りを始めてください。

    性格の不一致で計画的に離婚をするための3つのポイント

    まとめ

    【民法第770条】
    夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、
    離婚の訴えを提起することができる。

    1. 配偶者に不貞行為があった時
    2. 配偶者から悪意の遺棄があったとき
    3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
    4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
    5. その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき

    上記5つに当てはまる場合、法定離婚原因となり
    裁判で離婚を争うことができる

    5つの項目すべてにおいてそれの証拠が必要
    証拠集めをして準備を整えておく。

    この5つの法定離婚原因を事前に知っておくだけでも
    普段の行動で気づいたところがあったらメモに残すなど
    あなた自身も証拠取りのための行動が取れるメリットがあります。

    離婚したいと切り出す場合は法定離婚原因にこじつけて
    説得すると大変効果があるので
    ぜひともこの5つは頭に入れておきましょう。