離婚することが決まったら
公正証書(こうせいしょうしょ)を作ることを考えておくべきです。
公正証書という単語は
聞きなれない方が大半だと思います。
私も実際離婚することになって初めて知った言葉でした。
本記事では、公正証書という言葉を初めて聞いた人向けに
公正証書とは?というテーマでお伝えします。
具体的に以下の4つの項目について解説していきますね。
- 公正証書(こうせいしょうしょ)って何?
- 公正証書を作るメリットは?
- 公正証書を作るデメリットは?
- 公正証書の作り方
公正証書って何?
公正証書とは?
公正証書は、公証人がその権限において作成する公文書のことです。
公正な第三者である公証人が、その権限に基づいて作成した文書ですから、
当事者の意思に基づいて作成されたものであるという強い推定が働き、
これを争う相手方の方でそれが虚偽であるとの反証をしない限りこの推定は破れません。
さらに、金銭債務についての公正証書は、
債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載されている場合は、
執行力(債務不履行の場合、裁判所に訴えることなく
直ちに強制執行をすることができる効力)を有します。
[chat face=”homemaker-d4-02.jpg” name=”” align=”right” border=”green” bg=”none”] 意味わかりませんw[/chat]
[chat face=”avatar20180507094029.jpg” name=”りぃ” align=”left” border=”green” bg=”none”] ですよね;;一文ずつかみ砕いて説明しましょう![/chat]
【1文目】
公正証書は、公証人がその権限において作成する公文書のことです。
公正証書は公証人という立場のある人しか作成できません。
公証人は、判事や検事などを長く務めた法律実務の経験豊かな人でなければなることができません。
公証人は日本全国で500名しかいません。
公文書というのは、公文書公証人が作成した契約書のことです。
【2文目】
公正な第三者である公証人が、その権限に基づいて作成した文書ですから、
当事者の意思に基づいて作成されたものであるという強い推定が働き、
これを争う相手方の方でそれが虚偽であるとの反証をしない限りこの推定は破れません。
ものすごいかたっくるしく書かれてますが、
公正証書ってのは当事者間で合意の元に作られている書類ですよーってことですね。
[chat face=”woman-d3-11.jpg” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none”] 難しい専門用語がいっぱいだけど、1語ずつ解説しておくのでじっくり読んで理解してね![/chat]【3文目】
さらに、金銭債務についての公正証書は、
債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載されている場合は、
執行力(債務不履行の場合、裁判所に訴えることなく直ちに強制執行をすることができる効力)を有します。
- 金銭債務とは、ある人が他のある人に対して、金銭を支払わなくてはいけない義務のこと
- 債務者とは、支払い義務がある立場の人のこと
- 債務不履行とは、契約違反によって債務者が金銭の支払いを怠ったこと
- 強制執行とは、相手の給与や資産を強制的に差し押さえること
つまり、
金銭の支払いに関する公正証書は、強制執行の記載がある場合、
支払いが滞った場合、給料差し押さえてでも支払ってもらうくらいの強制力がありますよってことです。
(裁判と同じ効力を持ちます)
まとめますと、公正証書とは
- 当事者間の合意のもとに作成されるんだけど、
- けっこうお偉いさんの公証人じゃないと作れなくて、
- 支払ってもらえなくなったら、相手の給与を差し押さえちゃうこともできる
めっちゃ強力な文書なんだなっていうのは
なんとなくでも分かっていただけたはずです。
公正証書を作るメリットは?
強制執行の手続きをとることができること!!
公正証書は裁判と同じ効力があるってやばくないですか?
超強力メリット!
支払いが滞ったら、裁判所から勤務先に差し押さえ命令を発令し、
給料から直接振り込んでもらうことも可能です。
公正証書を作るデメリットは?
- 公証役場に訪問しなければいけない
- 公証役場は平日しかやってないので仕事を休まないといけない
- 公正証書を作るのに時間がかかる
- 作成費用が掛かる
公証役場は全国に300か所あります。
あなたの住まいの近くの公証役場を利用すればOKです。
市町村で区切られて管轄されているわけではないので、
どこの公証役場を選んでも構いません。
最寄りの公証役場は、日本公証人連合会のHPで調べることができます。
事前に予約が必要な場合があります。
まずは電話で問い合わせるのが確実です。
離婚協議書を公正証書にしましょう
離婚をすることが決まったら、
夫婦間で約束事をたくさん取り決めることになります。
- 親権
- 財産分与
- 慰謝料
- 養育費
- 面会
取り決めた約束事を書面に起こしたものを離婚協議書といいます。
約束事を取り決めたにも関わらず守ってもらえない可能性があります。
例えば、シングルマザーの80%が養育費を受け取れていません。
その事実を考えても、約束事が守られる可能性がいかに低いか
お分かりになるはずです。
[/chat] [chat face=”businesswoman-d1-07.jpg” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none”] その通り!
親権を持っているあなたは
未払いの養育費を元旦那さんに請求する権利があります[/chat]
養育費の支払いを請求するためには、
家庭裁判所に調停または審判の申立をします。
裁判なんて時間かかるよね。
そんなの待ってられないよ![/chat]
毎月必要な生活費を請求するのに何か月も要するのは
生活に困って仕方ありませんね。
養育費を確実に受け取るには、
離婚協議書を公正証書にすることで約束されます。
万が一、支払いが滞ったら強制執行できる、となれば安心ですね。
養育費のように、継続的な支払いを求める時は給料を差し押さえるのが一般的です。
基本的には、給料の4分の1までしか差し押さえられませんが、
養育費の場合は給料の2分の1まで差し押さえることが可能です。
さらに、一度手続きを行うだけで
過去に支払われなかった分の養育費だけでなく
将来の養育費の分まで差し押さえが認められています。
まとめ
- 公正証書とは、裁判と同等の効力を持つ文書。
- 支払いが滞った場合、裁判所の判決を待つことなく相手の給料を差し押さえるといった強制執行を取ることができる。
- 離婚協議書を公正証書にすることで養育費の未払いを確実に防ぐことができる。
離婚後のシングルマザー生活をスタートするにあたって、
確実に養育費が受け取れる状況にしておくのは
あなたにとっても安心材料になりますよね。
離婚の合意を取ることができたら
離婚協議書⇒公正証書のステップは確実に進めておきたいところです。
私も公正証書は作りましたよ。
今のところ支払いは約束した期日にきっちりあるので公正証書の出番はないですが、
それでも万が一があるかもしれない、という不安はあります。
公正証書がある、というだけで私は安心しました。
養育費の未払いが80%というデータから考えても
公正証書の作成は必須であると言えますね。